日本口臭学会第16回学術大会参加 2025/07/01 6月28日・29日の2日間、愛知学院大学末盛キャンパス臨床教育研究棟で開催された「日本口臭学会第16回学術大会」に参加いたしました。 今回は「口臭症の社会学」という大きなテーマが掲げられており、どのような内容が展開されるのか、たいへん楽しみにしておりました。 シンポジウム、教育講演、特別講演では、社会保険労務士の先生、臨床心理士の先生、理学部および建築学部の教授など、各専門分野の立場から、ニオイに関する解決策や対処法についてのお話が次々に展開されました。 口臭で悩む患者さんへのメンタルサポートについては以前からよく耳にしていましたが、今回の建築学部の教授による講演は、私にとって初めて聞く分野であり、非常に興味深いものでした。 現代社会は長寿化が進み、また社会情勢の変化により、病院や介護施設で生活を送る方が増えています。そうした環境の中で生じる生活臭――たとえばおむつ交換時のニオイ――は、これまで室内の臭気対策だけでは十分に対応できないものでした。しかし、建物の構造そのものを工夫することによって、ニオイの受容性を高めたり、効果的な消臭対策を講じたりすることが可能になってきたという内容でした。 私はこれまで、口臭外来の診療においては主に身体的側面に重きを置いて取り組んでまいりましたが、今回の学会で得た学びを一つの踏み台として、今後はより広い視野を持ち、患者さんと向き合いながら診療にあたりたいと考えております。
6月28日・29日の2日間、愛知学院大学末盛キャンパス臨床教育研究棟で開催された「日本口臭学会第16回学術大会」に参加いたしました。
今回は「口臭症の社会学」という大きなテーマが掲げられており、どのような内容が展開されるのか、たいへん楽しみにしておりました。
シンポジウム、教育講演、特別講演では、社会保険労務士の先生、臨床心理士の先生、理学部および建築学部の教授など、各専門分野の立場から、ニオイに関する解決策や対処法についてのお話が次々に展開されました。
口臭で悩む患者さんへのメンタルサポートについては以前からよく耳にしていましたが、今回の建築学部の教授による講演は、私にとって初めて聞く分野であり、非常に興味深いものでした。
現代社会は長寿化が進み、また社会情勢の変化により、病院や介護施設で生活を送る方が増えています。そうした環境の中で生じる生活臭――たとえばおむつ交換時のニオイ――は、これまで室内の臭気対策だけでは十分に対応できないものでした。しかし、建物の構造そのものを工夫することによって、ニオイの受容性を高めたり、効果的な消臭対策を講じたりすることが可能になってきたという内容でした。
私はこれまで、口臭外来の診療においては主に身体的側面に重きを置いて取り組んでまいりましたが、今回の学会で得た学びを一つの踏み台として、今後はより広い視野を持ち、患者さんと向き合いながら診療にあたりたいと考えております。